渉外係はお客さま対応の最前線に立ち、預金や融資、投資信託・各種保険のご案内など、ありとあらゆる相談・提案をさせていただく仕事です。法人や個人のお客さまのもとに直接訪問し、お話をお伺いした上で、お客さまの情報を収集し、さまざまな金融サービスのご提案を行います。内容によっては、融資係や営業係と連携を取りながらより専門的に、よりスピーディーに仕事を進めます。常にお客さまの側に立った活動を行い、お客さまと京都中央信用金庫をつなぐ役割を担っています。

渉外係になって感じたのは、決算書の数字には表れない部分の重要性です。数字を見ただけでは、お客さまの悩みや問題点はなかなか見えてきません。あるお客さまと半年後の資金繰りを考えていたときのことです。一見問題のないように思えましたが、お話をしていると支出が収入を上回りそうな月があることに気づきました。そこで「このタイミングでご融資させていただきましょうか」とお客さまにご提案しました。後日そのお客さまから「あのタイミングで融資してもらったおかげで、業績がアップした。」と感謝のお言葉をいただきました。お客さまのもとに直接お伺いするからこそ、見えてくるものがあります。その問題点をお客さまと一緒になって、解決していけることにやりがいを感じています。

経験がまだ浅く、仕事をしていると新しい壁にぶつかることがあります。同じことのように見えてもお客さまが違えば、対応もまったく異なってきます。先輩を見ていると、お客さまとお話をして何が問題なのかを瞬時に感じ取り、その全体像がイメージできているように思います。それができるかどうかで、レスポンスやお客さまの満足度が変わってきます。いかに全体像を把握して、スピーディーな対応を可能にするか。先輩に早く追いつけるよう、奮闘しています。

入職して2年目、融資係に配属されて3カ月ほど経った頃、あるお客さまからお叱りを受けました。自分のことに精一杯で、お客さまのご都合やお気持ちに配慮できなかった私の対応が原因でした。すぐに、上司とともにお客さまのご自宅を訪問しました。その時の私にできたのは誠心誠意、謝ることだけでした。お客さまは最後に笑顔で「もう気にしないでいい」と言ってくださった上、大口の定期預金を私に契約してくださいました。自分のお客さま対応のまずさを気づかせていただいた上に、若輩者の私に気遣った対応をしていただけたことに感動しました。今でも時々、そのお客さまにお会いします。笑顔でごあいさつしながら、心の中で「同じミスを繰り返してはならない」と言い聞かせています。

栢野 保則

（渉外係）商学部卒 2009年入職

卒業論文を書くために、京都中央信用金庫を訪問。そこで話を聞いているうちに「金融機関で働くのもいいな」と思い始めたとか。

お取引先を訪問すると、以前担当した職員の思い出話をしてくださることがあります。こうしてお客さまとのつながりを引き継いでいくことに、誇りを感じます。また、お客さまに真摯にご提案することで、お客さまの事業の参考としていただける場合もあります。自分の話し方次第で、お客さまの意欲をかき立てられる仕事に誇りを持っています。